31 予算の内容 

地方自治法

<ポイント>
地方自治法における予算とは、次の7つを指す。
①歳入歳出予算
②継続費
③繰越明許費
④債務負担行為
⑤地方債
⑥一時借入金
⑦歳出予算の各項の経費の金額の流用

1 予算とは
予算というと、一般的に歳入と歳出だけのことを示すように思われがちだが、予算とは次の7項目を指すとされている。

①歳入歳出予算
歳入歳出予算とは、一会計年度において予測されるすべての収入と支出の見積りのこと。

会計年度とは、収支の経理を明確にするための一定の期間であり、自治体では4月1日から翌年の3月31日までを指す。

②継続費
継続費とは、2年度以上にわたって支出をする必要がある場合、予めその経費の総額と年度ごとの額を事業ごとに定めておくもの。

実際には、継続費はあまり用いられず、複数年度にわたって支出が必要な場合は、債務負担行為が活用されている。

③繰越明許費
繰越明許費とは、事情により年度内に支出が終わらない事業について、翌年度に繰り越して支払う場合の支出限度額のこと。

④債務負担行為
債務負担行為とは、翌年度以降の支出を行うため、予めその限度額を事項ごとに期間を定めておく制度のこと

⑤地方債
地方債は、特定の目的に充てるために、自治体が他の者から2か年度以上にわたって長期に借り入れるもの

⑥一時借入金
一時借入金は、一会計年度において、歳計現金が不足した場合に、その支払い資金の不足を補うために借り入れる金銭のこと

⑦歳出予算の各項の経費の金額の流用
流用とは、予算の補正等を行わないで、予算執行上の処理として一定の経費に充てるための財源を他の支出項目に充当すること。

2 根拠条文
地方自治法215条

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