6 PDCAで計画~改善のサイクルを回す

問題解決のためのフレームワーク

1 お悩み
先日、来年度の予算要求について財政課に説明する機会がありました。福祉課では、認知症高齢者が増加していることから、高齢者にGPS端末を貸し出す新規事業を実施したいと考えており、担当の財政課職員にも詳しく説明しました。しかし、「この事業の実施効果はどのように測るの? 単に事業のやりっぱなしではダメだよ」と厳しく指摘されてしまいました。何か良い方法はないでしょうか。

2 解決法
PDCAで継続的に改善を行いましょう。

PDCAとは、PLAN(計画)→DO(実行)→CHECK(評価)→ACTION(改善)の4段階を繰り返しながら、継続的に事業などを改善していく手法です。

多くの自治体では、決算や行政評価を活用しながら、このPDCAサイクルを活用しています。前年度の決算や事業実績に対する行政評価を活用すると共に、当該年度の事業の進捗状況も見据え、来年度の予算編成に反映します。これにより、過去の実績を踏まえて、より改善を図っていくわけです。これを毎年度繰り返すことにより、事業は継続的に改善されていくわけです。

なお、このPDCAサイクルを繰り返して、より業務の質が高まりますので、スパイラルアップとも言えます。これは、螺旋状に回転しながら上昇していくイメージです。

お悩みで言えば、具体的にどのような指標を用いて「評価」を行うのか、また、どのように継続的に「改善」していくのかを財政課に説明することが求められます。

3 活用例
①組織の目標管理
課や係などの組織や個人の目標に対しても、PDCAは有効です。例えば、年度当初に立てた目標について、年度末に評価を行い、来年度の目標に反映します。このようなサイクルを繰り返すことにより、組織は継続的な改善を行うことができます。

②人事評価
個人目標も同様に管理することができますので、人事評価に活用することもできます。年度当初、係長や課長などの上司が、部下との面談を通して、その部下の目標を共有します。年度末に、再び面談を実施し、目標に対しての進捗状況を確認し、来年度の目標設定に反映させます。

4 ワンポイントアドバイス
目標は年度途中で変更することもあります。当初の目標設定時には想定できなかった状況の変化が起これば、目標変更も必要です。

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