1 概 要
①金利とは、資金を一定期間、貸借するために必要な「お金のレンタル料」
②利率は、一定期間(通常は1年)における金利の比率、利回りは、元本に対する利子を含めた収益の割合を指す
2 金利とは
地方債は住宅ローンのようなものですが、当然のことながら支払いにあたっては借りた額だけでなく金利を支払う必要があります。この金利について、簡単にまとめておきたいと思います。
金利とは、資金を一定期間、貸借するために必要な料金です。「お金のレンタル料」とも説明されます。お金を借りる側からみれば、お金を借りるためのレンタル料が金利ともいえます。
また、反対にお金を貸す側からみれば、お金を貸した期間はそのお金を消費することができませんから、「我慢料」がもらえることになります。
借り手側から見れば、借りるにあたり支払う必要のある額(レンタル料)ですし、貸し手側から見れば貸すことによってもらえる額(我慢料)となります。
次に、金利の特徴を3点説明します。
第一に、通常、金利は「年利○%」と表示されます。年利とは、一年間預けたら○%、または一年間借りたら○%というものです。一年間で表すのが一般的です。
第二に、一般的に金利は期間が長いほど高くなります。例えば、レンタカーなどは一日借りるよりも一週間借りた方が、一日あたりの料金は安くなります。しかし、お金は手元にあった方が便利です。このため、短期間で返済するよりも、長期的に返済する方を優遇する意味が、基本的にはありません。このため、一般的に金利は期間が長いほど高くなるのです。
第三に、金利は変動します。先にお金を借りる人と貸す人がいることに触れましたが、この需給関係により金利は変動します。例えば、多くの人がお金を借りたいと思えば、金利は上昇します。レンタル料(金利)が高くでも借りたい人が多いからです。
反対に、借りたい人が少なければ、金利は低下します。我慢料(金利)を低くしても、借りてもらいたいと思うからです。
このような需給関係により、金利は変動するのです。なお、平成8年に金融ビッグバンがおこり、金融の自由化が更に進みました。この結果、各銀行が自由に預金金利・貸出金利を設定できるようになっています。
3 利率・利回りとは
金利と類似したような用語として利率や利回りというものがあります。
利率は、一定期間(通常は1年)における金利の比率ですが、債券(国や自治体などが資金調達のために発行する有価証券)においては額面金額に対して利息の割合を指します。
また、利回りは、元本に対する利子を含めた収益の割合を指し、債券においては購入金額に対する収益の割合を示します。
4 発行市場と流通市場
ところで、地方債も債券の1つですが、ある自治体がそれを発行したからといって、最初に購入した者が期限まで持ち続けるとは限りません。また、債券は発行した時の額がそのまま維持されるのでなく、発行後は額面と異なった額で売買されます。
ちなみに、新しく発行された債券を、債券を発行した機関が投資家に売却して資金調達する市場を発行市場といい、既に発行された債券を投資家同士で売買する市場を流通市場と言います。
この流通市場では、様々な債券(国債、地方債、社債など)が売買されており、その売買価格は需給等により変動します。
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