40 重要度・緊急度ポートフォリオで優先順位を決める

問題解決のためのフレームワーク

1 お悩み
主任に昇任してから、業務が増えて困っています。係長が期待してくれるのはうれしいのですが、次から次へと仕事を依頼されます。また、今年入庁した新人にも教えなければなりません。もう少し余裕を持って業務に取り組みたいのですが、どのように考えれば良いでしょうか。

2 解決法
重要度・緊急度ポートフォリオで、業務を整理しましょう。

業務の優先順位を考える際には、緊急性と重要性で考えると明確になります。これは、ポートフォリオでも少し触れましたが、ポートフォリオは、2つの軸(縦軸・横軸)で面を4つに区切り、それぞれの要素の位置づけを明確にする手法です。

縦軸に重要性、横軸に緊急性とします。すると、①緊急性も重要性も高い、②緊急性が高いが重要性は低い、③緊急性は低いが重要性は高い、④緊急性も重要性も低い、の4つに区分できます。

これを自分の担当業務の1つ1つが、どれに当てはまるのかを確認します。これにより業務の優先順位が明確になります。もちろん、最優先は、①の緊急性も重要性も高い業務です。まずは、これに全力で取り組むことが重要です。

また、②緊急性は高いが重要性は低い業務については、早く処理して終わらせるか、もしくは他人に依頼できないかを考えます。急ぐことでも、自分にとって重要でなければ依頼するのも1つの方法です。

そして、③の緊急性は低いが重要性は高い業務については、注意が必要です。時間のある時に少しずつ着手しておかないと、締切間際に慌てることになってしまいます。

3 活用例
①担当業務を整理する
お悩みのように、いろいろな業務を抱えてしまうと、とにかく手あたり次第に処理してしまう職員があいます。しかし、これでは緊急性も重要性も低い業務に時間を費やしてしまうなど、非効率が生じてしまいます。このため、TODOリストをポートフォリオの形で作成し、いつも確認できるようにしておきます。これにより、時間を有効に活用できます。

②組織の業務を整理する
係長や課長などの役職にある職員であれば、係や課といった組織単位で業務を整理することも必要です。例えば、組織の視点になると、「いつかはやらなければならないが、なかなか着手できない課題」があるものです。こうした業務は、つい先送りしてしまい、結果として異動時期を迎えてしまいます。長期的な視点を持つためにも、この視点は有効です。

4 ワンポイントアドバイス
緊急性は低いが重要性は高い業務は、早目に着手して、なるべく頻繁に確認することで、精度を高めることができます。締め切りぎりぎりに慌てて業務を行っても、付け焼き刃の仕上がりになってしまいます。

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