29 OARRで会議の目的・運営方法を明確化する 

問題解決のためのフレームワーク

1 お悩み
役所では、本当に多くの会議があります。しかし、本当に議論して何かを決定することは、実際にはあまりありません。ただ開催することに意味があるような、形式的な会議が多いのが事実です。積極的に議論し、実のある会議にするためには、どのような点に注意すれば良いでしょうか。

2 解決法
OARRで会議の目的・運営方法を明確化しましょう。

OARRとは、円滑な会議・ミーティングにするために、明確にしておくべき4つの事項を言います。Outcome(目標・成果物)、Agenda(検討課題)、Role(役割)、Rule(ルール)の頭文字をつなげてOARR(オール)と言い、具体的には以下のとおりです。

①Outcome(目標・成果物)
 会議の求める成果は何か、また、そのために参加者の意識はどうあるべきかを考えます。

②Agenda(検討課題)
 会議の議題、スケジュール等を資料配付などで周知します。

③Role(役割)
 会議における役割(司会、書記、議題の説明者など)を明確にします。

④Rule(ルール)
 発言の順番、司会者の進行に従うなど、会議におけるルールを参加者全員が認識します。

このようにOARRを参加者が意識することで、参加者が大人数であっても、円滑で実のある会議を進行することができます。会議の主催者(事務局)はこうした点に注意して、会議の準備を行います。

3 活用例
①資料の事前配付
会議に出席して、そこで初めて資料を見るのでは、十分な議論を行うことは難しくなります。たとえ会議前日であっても、出席者に資料を配付しておいた方が、出席者にとっても有難いのです。

また、事前の資料配付にあわせ、会議でポイントとなりそうな点などを事務局が示しておくと、よりわかりやすくなります。

②事前の根回し
事務局から、特定の出席者に「会議で○○と発言してほしい」と事前に根回しして、特定の役割を依頼することがあります。これは、キーパーソンに依頼して、会議が紛糾するのを避ける時などに行われます。

また、初めての会議で座長などを選出する場合、推薦者を発言してもらうような場合にも、事前に特定の参加者に依頼することもあります。

4 ワンポイントアドバイス
特に議論などが必要なく、報告だけのような会議は、資料を配付するだけの書面開催にしてしまうこともあります。

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