「なぜ、あなたは昇任したいのですか」 -この質問は、定番の質問です。これに的確に答えられないと、他の回答がどんなに良くても、昇任意欲が疑われてしまいます。
実際のところ、受験生が昇任試験を受験した理由は、人それぞれだと思います。
「もっと給料がほしい」
「多くの同期が係長になっているから、自分もそろそろ昇任しないと恥ずかしい」
「妻(夫)に早く昇任してくれと言われた」
「昇任して人から良く思われたい」
「あいつに課長ができるなら、自分にもできるはず」
など、様々でしよう。
それを否定するつもりは全くありません。しかし、昇任面接の回答としては、いずれも不可です。これをそのまま面接官に答えてしまったら、一発でアウトになってしまうかもしれません。そこで、回答例を考えてみましよう。
<ポイント>
1 「昇任して、もう少しダイナミックな仕事がしたい」
2 「昇任して、もっと住民のために仕事がしたい」
1 「昇任して、もう少しダイナミックな仕事がしたい」
昇任すれば、責任も増しますし、権限も広がります。例えば、課長であれば、自分で事業を立案することができますから、これまでただ命じられた業務をやるだけとは異なります。その分、やりがいや手応えを感じることができますので、昇任を希望する理由としてはおかしくありません。
この回答の場合、次に「では、具体的にどのような仕事をしたいのですか?」、「ダイナミックな仕事とは何ですか?」などの再質問が来ることが予想されます。権限が増えたら、具体的に何がしたいのか、当然のことながら面接官としては気になるところです。
2 「昇任して、もっと住民のために仕事がしたい」
住民福祉に大きく寄与するためには、やはり役職が高い方と影響力は大きくなります。このため「昇任したい」という気持ちは十分にわかりますが、ただ、「住民のため」というのは、やや「かっこをつけている」感じがして、面接官としては気になるところです。
この回答の場合、次に「今の役職では、なぜできないのか?」、「昇任すると、なぜこれまで以上に住民のために仕事ができるのか?」などの再質問が予想されます。住民のためという「錦の御旗」を掲げるのは良いですが、面接官としては本音を探りたいと思うでしょう。
志望理由は、どのようなものであれ、どうしてもやや偽善的な感じがしてしまいます。そのため、面接官は「本音は、何?」と聞きたいのです。このため、再質問・再々質問は必須と考えた方が良いでしょう。そのため、受験生から考えれば、そうした質問があったしても乗り切れるだけの準備が必要となります。
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