【問題1】
市内のある地区で、障害者施設を整備することになりました。その地区に関係する議員や町会長などへの根回しは無事に終わり、了承を取り付けることができました。
あとは住民説明会を開催するだけなのですが、近くのマンション住民が「不動産価格が下落するので、住民説明会で反対するらしい」との情報が入ってきました。このため、担当者は住民説明会を無事に終えるために、ある対策を行ったところ、何とか住民説明会で了承を得ることができました。さて、職員はどのような対策を行ったのでしょうか。
【解 答】
答えは、「障害者本人、家族、障害者施設運営事業者の職員に、住民説明会に出席してもらった」です。このような事例で、事前に何も対応しないと、住民説明会はマンション住民の「建設反対!」の声だけになってしまいます。このため、障害者本人などにも出席してもらい、その必要性を当事者から語ってもらったのです。こうすると、なかなかマンション住民も反対を言いづらくなり、「建設反対!」一色の住民説明会にはならないのです。
ちなみに、住民説明会ではこうした根回しや対策を考えずに実施してしまうと、取り返しのつかないことになってしまうので十分な注意が必要です。もし、先のケースで根回しも対策も行わずに住民説明会を開催すると、「地域住民は反対している」と地域全体が反対しているように見られてしまうので、職員としては事前に十分に検討することが必要です。
【問題2】
急きょ、児童・生徒を対象にした、交通安全に関するイベントを来月の日曜日に開催することになりました。あまりに急だったために、担当課長は頭を抱えてしまいました。学校にも出席を依頼したものの、本当に出席するかはわからないとのことでした。
そのため、課長は事前の市報のイベント告知で「参加記念品贈呈」として集客を狙いました。しかし、後になって職員から「予算がないので、記念品を購入できない」と言われてしまいまいた。しかし、実際には記念品を配布することできたのですが、どのように対応したのでしょう。
【解 答】
答えは、「庁内に、各種イベントやスポーツ大会などで残った記念品を提供するように呼び掛けた」です。こうした記念品は、意外に庁内では残っています。ボールペン、メモ帳、ハンカチなど、様々なものがあるものです。こうした物を活用すれば、十分に記念品になります。また、それ以外にも賞味期限の迫った備蓄食料なども考えられます。
ちなみに、この「他のもの・人を活用する」は、視野が狭いとなかなかこの発想にいたりません。例えば、「予算がないとできない」と職員はすぐに考えがちです。しかし、問題のように庁内の他部署や関係機関などに目を向けると、意外に活用できることも少なくありません。自分の部署の予算がないので、他部署の予算を流用させた強者もいます。
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