2 MECEで漏れをなくす

問題解決のためのフレームワーク

1 お悩み
来年度の道路改修工事場所について、係員で候補地を検討し、係長へ説明しました。すると、係長から「この案ではA地区とB地区では改修工事は実施されるものの、C地区では1か所もないことになる。これでは、議会から地域的なバランスを欠いていると、クレームが出る可能性がある」と言われてしまいました。自分としては、アンバランスをつくるつもりはなかったのですが、こうしたミスを防げないでしょうか。

2 解決法
MECEを用いて、漏れをなくしましょう。
MECEとは、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの略称で、簡単に言えば「全体を網羅して(モレなく)、かつ重複がない(ダブりなく)」という意味です。

MECEでは、「どの視点で区分するのか?」が大事な視点になります。その視点が曖昧だと、ダブりやモレが出てしまいます。例えば、「全世界の人口を、国籍別に集計する」としても、二重国籍や無国籍の人もいますので、ダブりやモレが出てきてしまいます。このため、国籍別に集計しても、正確な全世界の人口にはならないでしょう。

MECEは、ロールプレイングゲームを想像するとわかりやすいかもしれません。それまでにプレーヤーが得た経験値によって、次に進むべきコースが決定することがあります。例えば、以下のようなものです。
①100未満は、Aコース
②100以上200未満は、Bコース
③200以上は、Cコース

これにより、すべての人がいずれかのコースに進むことになり、複数のコースを選択することはできません。

このように、MECEを活用し、対象をいくつかの要素に分類し、モレやダブりがないことを確認できれば、全体をチェックすることができます。つまり、全体を完全に分類できるので、不公平を生じることがなくなるのです。

3 活用例
①全職員対象を区分する方法(職層、所属別など)
②住民を区分する方法(年齢別、居住地別など)

4 ワンポイントアドバイス
MECEは、完全な区分であることが必須です。それができていない場合は、視点が誤っていることになります。

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