準備論文を書き上げたら、必ず添削してもらいましょう。準備論文が合格基準をクリアしているのか否か、判断してもらうことが必要だからです。
<ポイント>
1 直属の上司に添削してもらう
2 添削に納得できない場合の対応方法
1 直属の上司に添削してもらう
添削は、まず直属の上司に依頼します。これは、「試験に向けて、勉強しています」とアピールすることにつながるからです。
昇任選考では、筆記試験と同様に人事評価がとても重要です。いくら筆記試験の成績が良くても、人事評価が悪ければ、合格はやはり難しくなってしまいます。
「上司に添削を依頼するのは、ちょっと恥ずかしい」と思う人もいるかと思いますが、これは単に試験対策と割り切った方がお得です。
例えば、同じ課内で2人の受験者がいて、仕事ぶりが同様だったとします。この際、1人は添削を上司に依頼し、1人は依頼しなかったとすると、日頃の仕事ぶりが同じであれば、やはり添削を依頼した受験生に高い人事評価をつけるものです。
これは、添削を依頼した受験生のことを良く思うからだけではありません。添削を依頼してこない受験生については、上司は論文の実力を知ることができません。
このため、仮に高い人事評価をつけても、論文試験が全くできていないことがあり得るからです。そうすると、高い人事評価がムダになってしまうのです。
人事評価が相対評価だった場合、高い点数をつけられる人は限られていますので、合格しそうな人につけたいというのが上司の本音です。自分の課内から合格者を出すことは、上司の評価にもつながるのです。
2 添削に納得できない場合の対応方法
添削を依頼した結果、納得できない部分もあるかと思います。論文には、絶対唯一の正解はありません。また、長い文章ですので、表現などには好みやその人の癖のようなものが反映されることがあるからです。
このような納得できない添削については、修正する必要はありません。そもそも自分で納得していな いので、修正しても自分の身につきませんので、その場だけの修正になってしまうからです。
こうした場合、他の管理職にも添削を依頼してみましょう。複数の添削を受けることで、いろいろな評価を知ることができます。また、論文には相性がありますので、相性の合う管理職に添削を依頼することで、確実に実力がつくからです。
ちなみに、添削を依頼する管理職はできるだけ若い人、もしくは最近の合格者が望ましいです。これは、試験勉強から時間が経過しておらず、論文の勘所をおさえているからです。また、こうした人達は実際に採点している可能性も高いのです。
なお、どうしても近くに添削を依頼できる人がいない場合は、出版社が実施している添削講座を利用する方法もあります。
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