8 昇任論文を書く前に、レジュメにまとめる

論文対策

<ポイント>
1 なぜレジュメ作成が必要なのか
2 構想から実際の文章にするまで
(1)各章の内容を決める
(2)各章の各段落の内容を考える
(3)各段落の各文章を考える 

1 なぜレジュメ作成が必要なのか
論文は、1,000 ~2,000字の長文となります。日頃、文章を書かない人にとってはもちろんのこと、ある程度書き慣れている人にとっても、かなりの重労働です。

しかも、その長文の論文は、最初から最後まで、論理的な文章であることが求められます。この基準をクリアするためには、かなりのスキルが必要なのは言うまでもありません。

過去問を研究し、準備論文のテーマを決定した後は、論文全体の構成、解決策 3点のバランス、各段落のつながりなどを考慮しなければなりません。

このため、どうしても論文を書くためには、設計図が必要となります。これがレジュメです。受験生としては、レジュメに整理した上で、「これで大丈夫だ」と判断してから論文を書き始めることになります。

2 構想から実際の文章にするまで
「5 昇任論文の勉強方法」で述べたように、このようなレジュメを作成する際に最も大事なことは、「はじめは大きく、だんだん小さく」考えることが必要です。具体的には、次の通りです。
①各章の内容を決める
②各章の各段落の内容を考える
③各段落の各文章を考える

(1)各章の内容を決める
例えば、主任論文で「職場の活性化」というテーマで、1章を作成することを考えてみましょう。1章では、与えられたテーマが、自治体の喫緊の課題であることを説明することが目的です。

このため、先の「①各章の内容を決める」は「職場の活性化は、本市の喫緊の課題である」がメインテーマとなります。

(2)各章の各段落の内容を考える 
次に、1章を3つの段落に分けて、次の構成にするとします。
「現在、市は多様化・高度化する市政ニーズに対応することが求められている」
「しかし、一方で財政状況は厳しい」
「このように、厳しい財政状況の中で、市政ニーズに対応するためには、職場の活性化が重要である」

これで、各段落の内容が決定します。上記の「②各章の各段落の内容を考える」に相当する部分です。

(3)各段落の各文章を考える
今度は、「③各段落の各文章を考える」についてです。
例えば、1段落目の「現在、市は多様化・高度化する市政ニーズに対応することが求められている」を考えてみましよう。

「先月実施された住民アンケートによると、市政への要望は防災、福祉、健康など幅広い分野に及んでいる。また、I Tの活用による行政サービスの利便性向上なども求められている。このように、市民ニーズは多様化・高度化しており、行政はそれらに応えていくことが求められている」のように、より具体的な文章にしていきます。

このように、大きい視点から、だんだん視点を細かくしていきます。

なお、各文章は論理的につながっていることが大事です。そのためには、「箇条書き」と「つっこみ」を使います。

例えば「住民への接遇は十分とは言えない」 →「なぜなら、依然として苦情がある」→「また、窓口でのトラブルもみられる」のように、箇条書きで書いた内容が、きちんと接続詞でつながっていれば、論理的に飛躍することはありません。

レジュメ作成については、次の書籍が参考になります!

コメント

タイトルとURLをコピーしました