48 財政指標 

自治体財政

1 概 要
①決算により各種の財政指標を算出することができ、財政の健全性などが判断できる
②経常収支比率は、経常的な収入に対し、経常的な支出がどの程度あるがということを示す指標
③公債費負担比率とは、借金の程度を示す比率
④財政力指数は、自治体の財政力の強弱を測る指標で、国からの仕送りである地方交付税(普通交付税)にどの程度依存していないかを示す

2 財政指標
決算によって、自治体の黒字や赤字がわかりますが、それ以外にも様々な財政指標を導くことができます。これら指標により、財政の健全性などが判断できます。

3 経常収支比率
経常収支比率は、経常的な収入に対し、経常的な支出がどの程度あるがということ示す指標です。家計で言えば、毎月の給料に対し、家賃や食費など毎月かかる経費にどの程度充てているかというようなものとなります。

具体的には、経常一般財源等総額を分母とし、経常的経費充当一般財源の額を分子とし、それに100をかけて%で示されます。一般に70~80%が適正水準といわれています。

人件費、扶助費、公債費など容易に縮減できない経常的経費に対し、地方税や普通交付税など一般財源等がどの程度充当されているかを示しており、財政構造の弾力性を測定しようとするものです。

経常収支比率が大きいほど、新たな住民ニーズに対応できる余地がなくなり、財政が硬直化していることとなります。また、経常収支比率が100%を超えるということは、経常的な収入で経常的な支出がまかなえないこととなり、不健全な財政状況ということになります。

4 公債費負担比率
公債費負担比率とは、借金の程度を示す比率で、家計で言えば、どの程度をローンの返済に充てているかということになります。

具体的には、一般財源総額を分母とし、公債費充当一般財源(地方債の元利償還金等の公債費に充当された一般財源)を分子として、それに100%をかけて表します。

これにより借金の返済がどの程度の割合になっているかがわかり、経常収支比率と同様に、財政構造の弾力性がわかります。20%が危険水準、15%が警戒水準といわれています。

5 財政力指数
自治体の財政力の強弱を測る指標で、国からの仕送りである地方交付税(普通交付税)にどの程度依存していないかを示します。

具体的には(基準財政収入額÷基準財政需要額)の過去3年間の平均値となります。この指数が大きいほど財源に余裕があるとされ、1を越える自治体は地方交付税算定上の収入超過団体となり、普通交付税は交付されません。

なお、基準財政収入額とは、普通交付税の算定の基礎となるもので、自治体の標準的な一般財源収入額として算定された額となります。また、基準財政需要額も同お湯に普通交付税の算定基礎となるものですが、自治体が標準的な行政サービスを住民に提供するのに必要な一般財源の額となります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました