とにかく、一度の回答ですべてを答えようとする受験生がいます。しかし、これでは面接で重要な「会話のキャッチボール」ができなくなってしまいます。
<ポイント>
1 事例問題の場合
2 その他の問題
1 事例問題の場合
例えば、「課長であるあなたの職場で、窓口で職員と住民がトラブルになっている。その後、しばらくしてから、議員がその住民を伴ってあなたのところへ来た。議員は、『ここの職員が誤った説明をしたために、本来は、こちらの人がもらえるべき給付金が支給されないことになった。どうしてくれるんだ』とすごい剣幕で訴えた。あなたなら、どうしますか」などの問題です。
このような時、「まず、議員とその住民から事情をお聞きします。次に、職員を呼び、事実を確認します。両者の話を総合した上で、今後の対応に決めます」だけの簡単な内容だけで、最初の回答は十分です。すると、面接官は「職員の話が、実際に間違っていたことが判明した場合は、どうするのですか」などと再質問をしてくるからです。
しかし、受験生によっては、①議員と住民から事情を確認、②職員への事実確認、③両者の話を踏まえた上での判断、④職員の説明が間違った場合の対応、⑤職員の説明が正しかった場合の対応…などと、話し続けてしまうことがあるです。しかし、これでは1回の回答としては長過ぎます。
もちろん、面接官が「今から3分で、今後の対応について述べてください」などと言った場合には、事細かく説明する必要があります。しかし、そのような指示がない場合は、まずは概略を簡潔に述べることが重要です。
2 その他の問題
また事例問題ではない、一般的な「あなたは、係長に必要な資質は、何だと思いますか」のような一般的な質問であっても、深く考え込んでしまう受験生がいます。具体的な資質の内容を、すべて答えようとするからです。
しかし、これでは会話のリズムが崩れてしまいます。会話はキャッチボールですから、どちらか一方がずっとボールを持ったまま、つまり、いつまでも回答しないでいると、やはり不自然なのです。
そもそも一度の回答で、完璧に答える必要はありません。面接官も、会話のキャッチボールを繰り返すことで、受験生の考えを深く探っていこうとしていますので、一回で完璧な回答は求めていないのです。
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