係長や課長は部下をまとめて、組織の成果を出すことが求められています。しかし、急病、出産、育児などのために、部下が年度の途中で不在になり、人員不足になってしまうことがあります。
最近では若い職員も多いことから、同じ係で複数の育休取得者がいるということもあります。こうした人手不足の時、リーダーとしていかに組織を運営していくかが問われます。
<ポイント>
1 すぐに職員は補充されないことが前提
2 対応方法
3 何をどの順番で行うのか
1 すぐに職員は補充されないことが前提
係長や課長としては、少しでも早く人員の補充をしてほしいところです。
しかし、どこの組織も余裕のある職員配置をしているわけではありませんから、人事担当が他から職員を異動させて、すぐに人員を補充してくれることはありません。
このため、当面は現行体制で凌いでいくことが求められます。標記の質問に対して、「不足した人員を補充してもらうように、依頼します」と答えるのは不可です。
これでは、職場の実態がわかっていないと判断されてしまうかもしれません。もしくは、「依頼しても、『補充は困難なので、現行体制で対応してほしい』と言われたら、どうしますか」と再質問されるでしょう。
2 対応方法
リーダーとしては、次の方法を考える必要があります。
①事務分担を見直して残った職員で担当
②業務の見直し(業務の先送り、スケジュールの変更、民間企業等への業務委託など)
③他部署からの応援(業務の一部を他部署に依頼する、課内で応援体制を構築するなど)
会計年度任用職員の採用という方法も考えられますが、募集から実際の採用までを考えると時間がかかりますし、そもそも人件費の増加になってしまうため、人事担当などが採用を認めるかどうかもわかりません。
3 何をどの順番で行うのか
面接の回答としては、①~③のどれでも構わないのですが、どの順番で行うのか、なぜその順番で実施するのか、などを説明できるようにしておく必要があります。
例えば、「まずは、業務スケジュールの見直しを行い、先送りできる事務などを確認します。その上で、残った職員で業務が進められるように、係で話し合います」などの、具体的な手順を面接官に説明することが求められます。
また、どのような解決策であれ、残った職員に対して、どのように説明するかも大事です。「なぜ、病欠になった人の分まで、私たちがやらなくてはいけないのか。すぐに人員を補充してほしい」との声が残った職員から上がってきたとしても、不思議ではありません。
そのため、リーダーには部下を納得させることが必要となります。どのようにして、部下に納得してもらい、協力を求めるのか、その説明も求められます。
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