13 昇任論文の解決策の書き方

論文対策

テーマに対する解決策は、昇任論文で最も重要な部分です。既に述べたように 解決策は評論ではなく、昇任したら自分が行うことを書きます。ここでは、3章構成における2章(本論)、4章構成における3章の書き方について説明します。

<ポイント>
●解決策の書き方の構成
①リード文(解決策の方針)
②具体的解決策(まず~、また~、さらに~)
③期待される効果(これにより~)という構成

●解決策の方針=具体的解決策1+具体的解決策2+具体的解決策3

まず、この解決策の例文として、次のようなものがあります。
<主任論文・テーマ「職場の活性化」の例>

第一に、職場内の円滑なコミュニケーションの構築に努めることである。そのため、まず私は、業務の進捗管理を行う係会の開催を係長に提案する。そこで、係員全員が各業務の状況を話し合うことにより、係運営を把握することができる。また、係長の指示を的確に後輩職員に伝えるなど、係長と他の職員とのパイプ役を務める。さらに、日頃から積極的に声掛けや後輩職員からの質問に答えるなど、コミュニケーションを図る。これにより、円滑なコミュニケーションの構築ができ、職場の活性化を図ることができる。

上記の解決策を分類すると、以下のようになります。
①リード文(解決策の方針)
②具体的解決策(まず~、また~、さらに~)
③期待される効果(これにより~)

冒頭のリード文は、テーマであり「職場の活性化」のための解決策の方針を述べています。この解決策の方針は、この後に述べられる具体的解決策をまとめたもの、とも言えます。

つまり、解決策の方針=具体的解決策1+具体的解決策2+具体的解決策3、ということです。最後の③期待される効果は、具体的解決策を実施することで、テーマである問題が解決することを示しています。このような構成にすれば、テーマに対して体系的に解決策を提示することができ、非常に明快です。

また、3章構成の場合には、「①リード文」と「②具体的解決策」の間に、「職場内のコミュニケーションが滞ると、二人で同じ作業を行うなど無駄が発生したり、特定の職員に業務が集中してしまうなどのムラが生まれてしまったりする。このため、職場の活性化を図るためには、円滑なコミュニケーションの構築が重要である」と問題点を指摘することもあります。

4章構成の場合には、3章で問題点を指摘するため、こうした記述は不要です。しかし、3章構成であれば、「なぜその具体的解決策を実施するのか」を明確にするために、こうした記述を入れておくことも有効です。

この部分を入れることで、具体的解決策を実施する説得力が高まります。ただし、この問題点をダラダラと長く書いてしまい、具体的解決策の内容が薄くなるのでは本末転倒です。

採点官は、「この受験生が昇任したら、どのようなことを行うのか」に着目していますから、解決策の内容が薄くなってしまっては、元も子もありません。

論文の書き方については、次の書籍がおススメです!

コメント

タイトルとURLをコピーしました