31 部分休業・休業

地方公務員法

1 概 要
①部分休業には、修学部分休業と高齢者部分休業がある。
②休業には、自己啓発休業、配偶者同行休業、育児休業、大学院修学休業の4つがある。

2 部分休業とは
部分休業とは、職員が勤務を継続しつつ、その勤務時間の一部を勤務しないことができる制度で、修学部分休業と高齢者部分休業があります。

修学部分休業
部分休業とは、職員が大学などで公務に関する能力の向上に資する学習を行うために、勤務時間の一部について勤務しないことを承認する休業制度です。

この制度は職員の意思による休業を定めるものですので、勤務条件の一部として位置づけられ、導入のためには条例の定めが必要とされています。この条例では、休業の期間と時間および支給されるべき給与の内容などを定めることになります。

修学部分休業が承認される要件としては、職員の申請、公務の運営に支障がないこと、当該職員の公務に関する能力の向上に資すると認めるときの3点があります。

高齢者部分休業
高齢者部分休業とは、高齢職員の諸事情への対応等のため、公務の運営に支障がないと認められる場合に、職員の申請に基づき勤務時間の一部について勤務しないことを承認する休業制度です。

具体期には、職員自身の肉体的・精神的な問題、ボランティアなどの地域貢献活動への参加など、様々な状況を総合的に勘案して設けられた制度となっています。対象期間は、定年退職日の5年前以降の条例で定める日から定年退職日までとなっています。

3 休業とは
休業とは、一定期間中の勤務時間すべてについて職務に従事しないことを認める制度で、自己啓発休業、配偶者同行休業、育児休業、大学院修学休業の4つがあります。部分休業が勤務時間の一部なのに対して、休業は勤務時間のすべてという点が異なっています。それぞれの主な内容は以下のとおりです。

①自己啓発等休業
職員が大学等に修学するときや国際貢献活動のために休業する際に用いられる制度です。職員が申請し、公務の運営に支障がなく、かつ職員の公務に関する能力の向上に資すると認めるとき、条例で定めるところにより3年以内で認められるものです。給与は支給されません。

②配偶者同行休業
配偶者同行休業は、職員が3年以内の一定期間に、外国で勤務等する配偶者と生活を共にするために休業することを認める制度です。

③育児休業
育児休業は、3歳未満の子を養育するため、男女を問わず休業できる制度です。職員は休業の承認を請求するためには、育児休業をしようとする期間の初日および末日を明らかにする必要があります。

また、職員から育児休業の請求があった場合、原則として任命権者は承認しなければなりません。育児休業をしている職員は、原則として1回だけ期間の延長をすることができます。

なお、育児休業を開始した時に就いていた職または育児休業期間中に異動した職を保有しますが、職務には従事せず、育児休業期間中の給与は支給されません。

④大学院修学休業
大学院修学休業とは、教育公務員が大学院等での履修を目的として自発的に大学院で修学する際に、勤務しないことを許可する休業制度です。

任命権者の許可を得て、3年以内で年を単位として定める期間で、その休業期間中は職務に従事せず、給与は支給されません。

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