21 最初に「結論」を話しているか

残業ゼロの仕事術

人に話をするときに大事なことは、できるだけ短時間で相手に内容を理解してもらうことです。自分が伝えたいことが、相手に間違って伝わってはそもそも話す意味がなくなってしまいます。また、長々と話し続けることは、話し手にとっても聞き手にとっても、時間の無駄です。このため、話す際に特に重要なことは、最初に結論を話すことです。

例えば、「課長、来週開催される地区まつり実行委員会の冒頭で、挨拶をお願いしたいのですが」と用件の結論を最初に言います。その後、「実は、町会役員、関係団体代表者、市職員による実行委員会を開催するのですが、来週は第1回目となります。このため、市を代表して挨拶していただきたいのです」と理由を述べるのです。

話を聞く課長からすれば、「課長、来週開催される地区まつり実行委員会の冒頭で、挨拶をお願いしたいのですが」と言われれば、「なぜ、自分がやらなければならないの?」と咄嗟に考えてしまいます。そのため、その後の理由を注意深く聞くこととなり、効果的に伝えられるのです。

しかし、反対に「実は、町会の役員、関係団体代表者、市職員による実行委員会を開催するのですが、来週は第1回となります」との経緯から話が始まってしまうと、なかなか話し手の真意がわからずに、イライラしてしまうのです。「だから、何?」と途中で言われてしまうと、話し手もしどろもどろになってしまいます。こうなると、結果的に時間をロスしてしまうことになるのです。これは、上手な伝え方とは言えません。

 例えば、予算要求の際に事業課が「この事業には、1,200万円が必要です。なぜなら~」と話せば、財政課職員は注意深くその理由や根拠を聞くでしょう。しかし、「実は、最近の原油価格の高騰によって、物の値段が上昇しています。そのため~」などと事業課職員が説明を始めすると、「だから、何なんだ。結論から、先に言ってくれ」と財政課職員は言ってくるでしょう。

忙しい彼(女)にとって必要なのは結論なのですが、事業課職員はつい先のような話し方をしてしまうのです(財政課に対しては、本能的に「言い訳」から述べてしまう感覚が事業課職員に身についてしまっているから……でしょうか?)。 

ちなみに、公務員の中には、この「最初に結論を述べない」話し方をしてしまい、怒られた経験がある人は結構います。庁内会議における発言、住民説明会での住民向けの説明はもちろんのこと、議員に対して先のように理由から話し始めると、その場ですぐに注意されます。このため、いずれは誰しも結論から話すようになるのですが、できれば早いうちから意識して行った方が、怒られなくて済みます。

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