49 健全化判断比率 

自治体財政

1 概 要
①財政健全化法に基づき、自治体は毎年、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率の4つの指標(健全化判断比率)を発表する
②これら各種指標が一定の基準を超えた場合には、財政健全化団体、または財政再生団体となる

2 財政健全化法
平成19年に交付された財政健全化法(地方公共団体の財政の健全化に関する法律)に基づき、自治体は毎年次の4つの指標(健全化判断比率)を発表します。これにより、自治体の財政状況が客観的に示されます。
①実質赤字比率
②連結実質赤字比率
③実質公債費比率
④将来負担比率

3 指 標
各種の指標の内容は以下のとおりです。
(1)実質赤字比率
一般会計等の赤字の程度によって、財政運営の深刻度を示す指標。実質赤字(普通会計に相当する一般会計及び特別会計)の標準財政規模に対する比率。

(2)連結実質赤字比率
すべての会計の赤字の程度によって、自治体全体の財政運営の深刻度を示す指標。実質赤字(全会計を対象とした実質赤字。法適用企業は資金不足額の合計額)の標準財政規模に対する比率。

(3)実質公債費比率
借入金の返済額及びこれに準じる額の程度によって、資金繰りの危険度を示す指標。一般会計当が負担する元利償還金及び準元利償還金の標準財政規模に対する比率。

(4)将来負担比率
将来負担すべき実質的な負債等の程度によって、将来の財政負担の大きさを示す指標。一般会計等が将来負担すべき実質的な負債の標準財政規模に対する比率。

4 財政健全化団体・財政再生団体
これら各種指標が一定の基準を超えた場合には、財政健全化団体、または財政再生団体となります。

  実質赤字比率 連結実質赤字比率 実質公債費比率 将来負担比率
早期健全化基準 市町村は財政規模に応じ 11.25~15%
道府県(※)は3.75%
市町村は財政規模に応じ 16.25~20%
道府県(※)は8.75%
25% 市町村は 350%
都道府県及び政令市は400%
財政再生基準 市町村は20%
道府県(※)は5%
市町村は 30%
道府県(※)は15%
35%
※ 東京都は別途設定

財政健全化基準がいわゆるイエローカード、財政再生基準がレッドカードです。

早期健全化段階においては、自主的な改善努力による健全化が図られることになります。具体的には、長が財政健全化計画を作成し、議会の議決を経て定め、速やかに公表します、また、総務大臣・都道府県知事へ報告するとともに、毎年度、その実施状況を議会に報告し、公表することとなります。

財政再生段階においては、国等の関与により健全化を目指します。同様に、長が財政再生計画を作成し、議会の議決を経て定め、速やかに公表します。

また、総務大臣・都道府県知事へ報告するとともに、毎年度、その実施状況を議会に報告し、公表することとなります。

さらに、議会の議決を経て、総務大臣に(市町村及び特別区は都道府県知事を通じて)協議し、その同意を求めることができます。

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