21 昇任面接の悪い例① 緊張感がない

面接対策

これまで面接官として多くの受験生を見てきた経験から、本当にあったダメな受験生の例をご紹介したいと思います。まずは、昇任面接の特有の現象と言ってもいい「緊張感がない」です。

<ポイント>
1 実際にいる困った受験生
2 面接官は上司でない人から選ばれる
3 想定問答集の作成や模擬面接で気持ちを高める

1 実際にいる困った受験生
昇任面接の場合、面接官と受験生が顔見知りということがあります。また、面接官が受験生を知らなくても、受験生は面接官を知っているということも少なくありません。このため、受験生に「あ、〇〇課長だ」と安心感などが出てしまい、試験であることの意識が欠けてしまうことがあります。

これにより、口調が「~ですよ」と軽口になったり、「実は受験したくなかったんですが、上司がうるさいから仕方なく受けたんです」のような本音トークをしてしまったりします。こうした態度は、もちろんNGです。

受験生としては、「わかってくれるでしよ」という気持ちなのかもしれません。しかし、面接官からすれば、試験は試験ですので、「面接に臨む態度としてふさわしくない」と評価することになります。

2 面接官は上司でない人から選ばれる
人事担当者は、面接官が受験生の上司にならないように注意しています(過去も含めて)。それは、面接官の側にとってもプラスに働かないからです。

どうしても、純粋に面接だけで判断できなくなり、「日頃は仕事をしなかったくせに、面接の時だけ偉そうに話しやがって」などと、部下当時の働きぶりを考えてしまうからです。

また、仮に直接の上司でなかったとしても、PT、選挙事務などで一緒に仕事をした、飲み会で話したことがあるなど、何かしらの接触があることまでは、人事担当もわかりません。このため、受験生と面接官が初対面でないことは、あることなのです。

3 想定問答集の作成や模擬面接で気持ちを高める
当然のことながら、受験生としては昇任試験であることを自覚して、面接に臨む必要があります。先のような本音トークはせずに、あくまで受験生としてきちんと面接官に対峙してもらう必要があるのです(ただ、あまりに理想論ばかり語るために、受験生自身が笑い出してしまうかもしれませんが)。

そのためには、想定問答集の作成や模擬面接を経験する中で、自分の気持ちを高めていくのが一般的だと思います。

なお、緊張感の欠如は言葉だけでなく、服装や態度にも現れます。作業着を着ている、胸ポケットにべンやスマホを入れている、ネクタイが曲がっているなどがあれば、面接官には受験生が事前に鏡などでチェックしていないことがわかります。また、時間の経過とともに、足が開く、言葉遣いが丁寧でなくなることなどにも注意です。 

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