受験生は「昇任したい」と言っているのですから、「では、昇任して何がしたいの?」と面接官が思うのは、自然の流れです。しかし、案外、この質問に詰まってしまう受験生は少なくありません。これでは、面接官としては「この受験生は、本当はよく考えていないのではないか」と受験生の真剣さを疑ってしまいます。
<ポイント>
1 模範上司から考える
2 ダメ上司から考える
1 模範上司から考える
この質問に対する回答を考える際、 これまで接してきた上司を思い浮かべるとわかりやすいと思います。もし、「こんな上司のようになりたいな」と思えるような、模範的な上司がいれば、その上司の行動を参考にすれば良いでしょう。
「自分が新人職員の時、係長は新規事業の企画立案から実施まで、係全員で参画できる環境を整備してくれた。とてもやりがいを感じることができたので、自分もそのような係長になりたい」のような、具体的イメージを説明できれば、面接官にわかりやすく伝えられます。
これは事業だけでなく、組織運営、部下指導、場合によってはアフターファイブのおつきあいからでもその素材を探すことができます。
2 ダメ上司から考える
仮に、このような模範上司がいなかった場合には、ダメ上司を素材にできます。ダメ上司を反面教師として、「あんな上司にはなりたくないので、自分だったら〇〇したい」のように考えます。
例えば、「昔、ただ課長から言われたことを、そのまま係員に押し付ける係長がいた。あんな係長にはなりたくない」と思ったとします。
この場合、部下としては課長が言ったことをそのまま受け取るのでなく、係長として判断し、場合によっては課長に意見してほしいものです。
その上で、仮にどうしても課長の指示通りに動く必要があった場合でも、係員に理解を求め、一緒に考えて行動してくれる係長が理想になります。こうした点を、面接官に伝えます。
仮に、過去の上司とは関係なく、「係長になったら、係員の育成をしてみたい」、「課長として、新規事業の企画をしたい」などの具体的なイメージがある受験生は、それらを述べても構いません。
こうした際も、「具体的に、どのように係員の育成をするのか」、「新規事業とはどのようなものか」などの質問が来ることは確実ですから、これらの質問にも答えられるようにしておくことが必要です。
昇任の志望理由が「ただ偉くなりたい」などの本音だけしか考えていないと、「昇任して何がしたいのか?」に答えられません。このため、志望理由とセットでこの質問への対応を考えておく必要があります。
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