昇任論文は3章構成もしくは4章構成で書くことが、一般的です。各章にはそれぞれの役割がありますので、しっかりと把握しておくことが重要です。
<ポイント>
1 昇任論文は3章か4章構成で書く
2 1章の役割は、テーマの重要性を述べること
3 解決策を3点書く
4 最後の章は、テーマへの再言及と決意表明を書く
1 昇任論文は3章か4章構成で書く
これまでにも述べたように、論文は3章構成か4章構成で書きます。一般的に、文字数が1,500字以上であれば4章構成、1,500字未満であれば3章構成が書きやすいと言われています。
なお、この文字数は試験で指定された文字数です。実際に書かれた文字の数(それをいちいち採点官はカウントできません)でなく、使った原稿用紙の行数から算出されます。
つまり、1行が20字の原稿用紙で70行を使っていたら1,400字で書いたことになります。このため、改行によって生じた空欄などもカウントされることになります。
3章構成の内容は、以下のとおりです。
①序論(1章)で与えられたテーマの重要性を説明
②本論(2章)でテーマに対する解決策を3点提示
③結論(3章)で再びテーマへの言及と決意表明
4章構成の内容は、以下のとおりです。
①1章で与えられたテーマの重要性を説明
②2章でテーマの問題点を3点指摘
③3章で問題点に対する解決策を3点提示
④4章で再びテーマへの言及と決意表明
なお、自治体によっては複数の資料を与えられ、①資料の問題点を指摘、②問題点に対する解決策を提示、というスタイルもありますが、ここでは取り上げません。
2 1章の役割は、テーマの重要性を述べること
もう少し詳しく、各章の内容について説明します。まず、1章ですが、ここでは与えられたテーマの重要性を説明するわけです。
このため、1章の最後に「(テーマは)本市にとって喫緊の課題である」と締めくくれば良いわけです。そのためには、なぜそのテーマが自治体にとって重要なのかを、論理的に説明する必要があります。
3 解決策を3点書く
次に解決策ですが、これはテーマに対して行うことを3点提示します。ただし、「市は〇〇をすべきだ」という他人事の文章でなく、「私は主任として、△△を実施する」のように主体的な文章にします。
「少子高齢化対策」でも「コミュニケーションの活性化」であっても、自分が担当者(当事者)としてどのようなことを実施するのかを、具体的に記述します。
なお、なぜ2点や4点でなく3点なのかと疑問を抱くかもしれませんが、これは「そういうもの」と割り切りが必要で、ここで悩むのは時間のムダです。
また、この3点はバランスが求められます。例えば、「部下指導」であれば、①自己申告面接時、②係会開催時、③個別指導、のように指導場面別に分ける、指導内容によって区別するなど、視点を整理して論理的に解決策を説明することが求められます。
4 最後の章は、テーマへの再言及と決意表明を書く
最後の章(3章構成の結論、4章構成の4章)は、いずれも再びテーマの重要性について言及します。ただし、1章と重ならないように注意する必要があります。
また、決意表明は「私は主任として、住民福祉の向上のため全力を尽くしていきたい」のように、簡潔に表現します。
各章の説明については、次の書籍がおススメです!
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