10 不合格の場合は、原因分析を必ず行う

昇任について

残念ながら、昇任試験に合格できないことがあります。この場合、来年に向けて引き続き勉強するのか、昇任試験の受験をあきらめるのかを考えることになりますが、いずれにしても不合格となった原因を分析する必要があります。

例えば、筆記試験がダメだった場合です。択一、論文、記述など、筆記試験には、いろいろな方法があります。受験後、択一であれば自己採点などを行えば、およその得点は把握できるはずです。また、論文や記述であれば、それらを再現して、管理職に判断してもらうこともできます。自治体によっては、不合格の場合に、その点数や評価ランクを教えてくれます。以上のような過程から、不合格の原因が筆記試験であるなら、再度勉強すれば、翌年には問題なく合格できるかもしれません

しかし、不合格の原因が面接や人事評価にある場合は、少しやっかいです。例えば、明らかに面接の出来が良くないことがあります。具体的には、面接官の質問に答えられずに、長い間沈黙してしまうなどです。この場合、面接官は「こちらから、少し突っ込んだ質問をしただけで、黙ってしまうとは。これでは、昇任してもやっていけないのでは」と思い、議会対応や部下指導の面で不安を抱いてしまいます。これでは、確実に面接の評価が低くなってしまいます。

また、面接官の質問に対してとんちんかんな答えをしてしまった、面接官と言い合いになってしまった、なども高い評価とはならないでしよう。いずれも、昇任後のポストに適切な職員なのか疑問を持ってしまうからです。このように、面接の失敗が不合格の原因と判断できるならば、今後、模擬面接などの練習を行えば、リカバリーができるかもしれません。

ただ、面接で致命的なミスはなかったのに不合格となった場合は、人事評価が悪いことを疑ってみる必要があります。日頃から、直属の上司や人事当局が「この職員が昇任したら、不安だ」と思っているとしたら、それは人事評価がそもそも良くない可能性があります。そうすると、筆記や面接の出来が良くても、おそらく合格はできないでしょう。そうすると、どんなに勉強しても、合格は難しいと思われます。

実際に、こうしたケースはあります。例えば、一次試験が筆記試験で、それに合格できた者だけが、二次試験の面接試験に進むことができる場合があります。毎年一次試験は通過するものの、必ず二次試験で不合格となってしまう職員がいます。これは、まさに先のような理由が想定されます。こうなると、日頃の行動や言動を直さないと、合格は難しいでしょう。いずれにしても、不合格となった場合は、しっかりと原因を分析して、対応することが必要です。

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