1 議員の名前・顔・所属会派・役職を覚える

議会対策

今回から議会対策について解説していきたいと思います。読者としては、管理職昇任直後の人を対象に想定していますが、それ以外の方々にも参考となるような内容にしたいと考えています。

一般的に、本格的に議員と対応するのは管理職です。なぜなら、公式な場である本会議や委員会などで答弁する機会があるからです。また、議員からの様々な依頼(資料要求、業者の斡旋など)に対応するのも管理職の業務の1つです。このため、議会対応ができなければ、管理職の職責を全うするのは難しいでしょう。

管理職になった職員が、まず行うべきことは議員の名前・顔・所属会派を覚えることです。なぜなら、昇任直後に議員が「〇〇だけど、そちらの課のことでちょっと聞きたいことがあるんだけど」と電話があった際に、「どちら様ですか」などと言おうものなら、その後に悲惨な事態が起こることは火を見るよりも明らかです。それは、窓口に議員が来たときも同様です。このようなイージーミスは、少し気を遣えば避けられるはずです。

このため、管理職昇任直後、すぐに議員の名前・顔・所属会派を覚えることが必要なのです。これらは、議会事務局で発行している広報紙やホームページなどで一覧になっています。これらを自席の近くに置いておくと良いでしよう。

ただし、顔は選挙ポスターなどで使われたものなので、実際のお姿と異なる場合があると言われています(あくまで噂ですが)ので、若干の注意が必要かもしれません。

なお、会派とは、議会内で理念や政策を共有する議員同士で構成されるグループのことです。一般的な政党とは必ずしも一致しません。このため、ある政党の党員である議員Aと、党員でない議員Bが一緒になって会派を構成することがあります。

この会派の人数が多いほど、議会内では有利となります。議長や委員長などの役職、一般質問の回数などを数多く得られるからです。よって会派の序列(所属議員の多い順番)はとても重要です。管理職が非公式に議会に何かを報告する際に、この会派の序列に従って実施されることもあります。

また、議員の役職には、議会内もの(議長、委員長、広報委員など)と、会派内のもの(幹事長、政調会長、会計など)の2種類があります。幹事長は、その会派のトップの役職です。管理職にとっては、おさえておくべき重要なポストです。

例えば、その会派内に議長がいたとしても、会派に対して報告や説明をする場合、その相手は幹事長となります。このように、管理職が議員に話す際には、「〇〇 議員は△△会派の幹事長というお立場ですので、××について説明させていただきます」のように、立場を明確にしておく必要があります。

これが不明確だと、報告を聞いた議員が会派内の議員に周知しないなど、困ったことが起きてしまうことがあります。注意が必要です。

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