面接官が「それは、ちょっと違うのではありませんか」などと受験生の言うことに反論すると、「そんなことは、ありません! なぜなら・・・・・」と熱くなり、面接官を言い負かそうとする受験生がいます。「そんな人が、本当にいるの?」と思うかもしれませんが、これは私自身が実際に経験しているので、間違いではありません。
<ポイント>
1 面接官を言い負かそうとする受験生
2 面接官の問い掛けに熱くならない
1 面接官を言い負かそうとする受験生
例えば、係長試験で「窓口で、部下である係員が住民から苦情を受けています。そのため、係長であるあなたは、その係員のところに行き、一緒に苦情を聞くことになりました。
その結果、住民が誤解していることが判明しました。そこで、そのことを説明したのですが、住民は納得しません。あなたは、どうしますか」との質問があったとします。
これに対して、「住民が納得するまで、何度でも説明します」と回答したところ、面接官は「同じことを何度説明しても、住民が納得しないのであれば、別の方法を考えるべきではありませんか」と聞きました。
しかし、受験生は、①住民の納得を得ることが行政サービスの基本であること、②住民一人ひとりに丁寧にサービスすることが大事であること、などを挙げて説明しました。そして、別の方法を考えるのはおかしいと、面接官に反論するのです。
これは、やはりおかしな態度です。ここでは、「別の方法が適切か否か」というよりも、受験生の面接官を言い負かそうとする姿勢に問題があります。受験生としては、実はその意図はなく、単に自分の主張の正当性を証明するために、述べているだけかもしれません。
2 面接官の問い掛けに熱くならない
もしかしたら、ここで自説を曲げてしまったら、かえって評価が下がるのでは、と考えているのかもしれません。しかし、表面的に見れば、面接官を論破しようとしていると見られてしまいます。これは、疑問です。
例えば、「確かに、別の方法も、1つの考え方だと思います。しかし、私としては、もう少し住民の方に、説明していきたいと思います」と、面接官の指摘を受け入れた上で、自分の主張を続けるのであれば、問題ありません。しかし、面接官の意見を否定して、自分の正当性を主張するのであれば、それは独善的な印象を受けますし、組織のリーダーとしての適格性を疑ってしまいます。
一般的に考えても、昇任面接で受験生が面接官を言い負かそうとする、論破しようとするのは、やはり違和感があります。もちろん、受験生が「面接官のおっしゃることに間違いはありません」と卑屈になる必要はありません。
面接官は、受験生に様々な質問を投げかけてみて、その反応を見ながら、昇任ポストに適切な人物なのかを判断しているわけです。このため、面接官が投げかける様々なボールに対して、熱くなる必要はないのです。
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