日頃、業務を行う中で、このように感じたことはないでしようか。
・上司が事業の方針や内容を決めていたが、それが職員に知らされなかったために、職員がムダな作業を行っていた
・国や都道府県からの通知が出されていたが、担当者がそれを関係者に周知していなかったために混乱が生じた
・係員のスケジュールが共有されず、担当者が不在だったが、その理由が周囲の職員にはわからなかった
・パソコンの係共有フォルダが整理されておらず、どこに何のファイルが格納されているのかがわからずに困ってしまった
これらは、情報共有の仕組みが構築されていないことが原因で発生するものです。簡単に言ってしまえば、「このルールに従って、組織で共有する情報を整理しましょう」というものがないと、先のような混乱を生んでしまうわけです。そうすると、ムダ・ムリ・ムラが発生しますので、時間を費やしてしまい、結果的に「残業ゼロ」とはならなくなってしまうわけです。この情報共有の仕組みは、大きく3つが考えられます。
第一に、パソコンの共用フォルダです。これは、ルールを決めないと無秩序になってしまいやすい、最たるものです。できれば、庶務担当者などが年度当初に職員にルールを周知して、フォルダ内が無法状態にならないように注意する必要があります。また、そもそも「どのようなファイル・内容を共有するのか」ということも大事です。人によって解釈が異なると、情報に濃淡が出てしまいますし、何でも保存すると、すぐに容量オーバーとなってしまいます。
第二に、スケジュールです。これは、職員のスケジュールはもちろんのこと、事業に関するものも含まれます。職員スケジュールが明確でないと、誰が何をしているのかが不明となってしまいますし、そもそも休暇が取りづらい職場環境になってしまいます。また、事業スケジュールは、職員で共通認識を持つことができますし、進捗管理をすることができます。変化があった場合に入力しておけば、職員はいつでも確認できます。
第三に、本や資料などの紙書類です。職場が無駄な書類で覆われていると、必要な時に必要な書類を探すことができません。このため、やはり庶務担当者などが中心となってルール化することが大事です。共有する紙書類が明確であれば、個人で保存する必要がありませんので、個人のデスクまわりもきれいにすることができます。
このように、情報共有の仕組みには大きなメリットがあります。ただ、これは誰かが組織全体に呼びかけないと、なかなか進みません。そのひと手間ができるかが、カギなのです。やはり、組織のリーダーや庶務担当者などが中心となって行う必要があるでしょう。
コメント