12 既存の資源を活用しているか

残業ゼロの仕事術

効率的に仕事を進められる職員には、要領の良い人が多い気がします。言い方は悪いかもしれませんが、「いかに楽をして処理できるか」、「どうやったら手間をかけずに、仕事が終わるか」ということに人一倍熱心なのです。そして、その特徴として、活用できるものは、何でも活用しようということがあるかと思います。

例えば、議事録や予算要求などの文書・資料、集計用の表計算ファイル、様々なマニュアルなどを作成することは、どの職員にもあると思います。しかし、これらを職員が最初から作成するのは、意外に面倒です。生真面目な職員はこれに正面から取り組み、多くの時間と労力を費やしてしまいますが、その出来上がり具合は必ずしも良いとは言えず、結果的に成果は今一つのことも少なくありません。 

一方で、要領の良い職員は、同期や知り合いなどのつてを活用し、探しているもの、もしくはそれに類似したものが、他の職場にないかを確認します。先に挙げたようなものは、多くの職場で使用していますので、だいたい見つかります。それをコピーさせてもらい、自分の職場用にカスタマイズして活用するわけです。これで、あっという間に完成です。他の職場で活用されていたものなので、内容としても問題ありません。 

また、こうした職員は、庁内のキーパーソンと良い関係を構築しており、時々、彼(女)の知恵や知識を活用しています。例えば、法規を得意とする職員に、職場で問題となっている法的な懸案事項を確認するなどです。人事、広報、福祉、施設整備など、さまざま分野に専門家のような人が庁内にはいるので、その知識を有効に活用させてもらうのです。

また、業務以外でも、語学が得意な人に通訳してもらったり、顔の広い職員に地域の有力者を紹介してもらったりすることもあります。力を貸す職員にとっても、自分の能力を活用されることが満足にもつながるので、良いことなのです。

ちなみに、このような要領の良い職員は検索上手でもあります。庁内に活用できるものがない場合は、他自治体や事業者などの事例をネットから探してくるのです。例えば、基礎自治体であれば、概ね事業内容は類似しています。このため、住民向けに効果的な周知をしているホームページや印刷物などがあれば、それらを活用するわけです。場合によっては、その自治体に問い合わせて、ファイルなどを送ってもらうこともあります。

以上のように、効率的に業務を進めるためには、資源をフル活用することがとても効果的です。そのためには、自分の仕事だけでなく、周囲の人や情報にも敏感であることが必要となってきます。1つの情報を得ただけで、1日を無駄にせずに済んだということもあるので、注意したいものです。

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