最少の労力で最大の成果を残すことは、効率的に仕事を進める上では非常に重要です。できるだけ短い時間で、大きな成果を残すことができれば、作業にかかる時間を減らすことができます。そうすれば、残業ゼロに近づけられるのは自明の理です。
しかし、これに反することを、しばしば我々はやってしまいがちです。これは、問題を先送りしてしまうことです。例えば、メールの返信です。わざわざメールソフトを起動し、メールの内容も確認しているのに、どのように返信するのか悩んでしまい、「後で、また考えよう」とそのまま閉じてしまうのです。処理を後回しにしてしまうのです。このため、後で再びメールソフトを起動し、それから返事を書くことになるわけです。これで、ソフト起動とメールの確認に要する時間は2倍になるわけです。
このように、つい「後で、やれば良いや」と先送りしてしまうのは、メールだけではありません。他部署からの照会への回答、上司から命じられた資料の作成、廃棄する文書の整理など、ルーティンの作業など様々あります。しかし、ついやってしまう、この「先送り」が我々の時間を奪っていることに気が付いているでしょうか。
確かに、後で処理した方がミスを生じないことも確かにあります。また、自分の中で問題の整理に時間が必要で、すぐに対応できないこともあるでしょう。しかし、その場で判断や処理できるのに、つい後回しにしてしまうということはないでしょうか。また、その場で判断した内容と、後で判断した内容が大きく違っていたことは、実際に多かったでしょうか。
実は、自分自身も問題を先送りしてしまうタイプでした。若い頃は慎重なタイプだったということもありますし、またあまり仕事にも慣れてなかったこともあり、万全を期すためについ後回しにしていたのです。しかし、これが原因で処理すべき事項がたまってしまい、自分で自分の首を絞めることになったのです。
これには正直なところ、とても参りました。しかし、その後に様々な業務を経験したことで、だんだんと早く判断することができるようになったのです。また、「後で判断しても、最初に考えたことと、そんなに大きな違いはなかった」ということにも気付いたのです。
もちろん、内容を十分に理解していないのに、すぐにその場で判断するというのは危険です。それでは、わざわざトラブルを作っているようなものです。しかし、初見でも妥当な判断ができるならば、即断即決した方が楽ですし、効率的です。
先送りも人の癖や習慣と言えると思いますが、それならば即断即決もマイルールにして習慣化してみてはどうでしようか。初めは、なかなか慣れずに不安かもしれませんが、慣れてしまえば、意外に問題ないことがわかるはずです。
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