議員から答弁の修正を求められることがあります。委員会で「今の発言はおかしい。発言の修正を求める」ということもありますが、よくあるケースとしては、本会議答弁でしょう。
本会議での質問と答弁の過程は、一般に次のように行われます。
①議員からの発言通告
②議員への取材(質問内容の確認)
③担当課長による答弁作成
④首長などの上層部による答弁確認
⑤議員への答弁配付
⑥本会議当日の質問と答弁
以上のような過程があり、問題となるのは⑤の時です。つまり、担当課長からすると、上層部との間で確認した答弁の内容について、当該議員が「これではあまりに消極的だ。もっと踏み込んだ答弁をしてほしい」などと、答弁の内容の修正を求められるのです。
こうした場合、単に表現や言い回しといった軽微な内容でなく、答弁の方向性そのものに関わるケースがほとんどですので、非常に対応に苦慮することになります。
担当課長としては、非常に困ってしまうわけです。既に、上層部が了承した内容を変更しろ、というわけですから、「はい、わかりました」とは、とても言えないわけです。では、このような時は、どのようにすれば良いのでしょうか。
まずは、議員に事情を説明して、納得してもらうことでしょう。「既に、この内容で市長も了解していますので、変更することは難しいです」と、④の時の状況などを話ながら、理解を求めていくしかありません。
しかし、与党系のベテラン議員の場合、なかなかそれでは納得してくれないこともあります。こんな時は、いったん持ち帰って部長と相談した方が無難です。そして、場合によっては、部長にも同席してもらい、当該議員に説明してもらうことも必要かもしれません。
それでも納得してもらえない場合は、副首長、首長に相談するしかありません。一番困るのは、「担当の課長なんだから、お前がよく説明して、納得してもらえ」と、上から言われてしまうことなのですが…。
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