このフレーズは、あるキャリア官僚から直接聞いたものです。その場所が、講演会だったか、イベント冒頭での挨拶だったのかは、忘れてしまったのですが、あまりにはっきりと仰ったので、とても印象的でした。ちなみに、この方は、後日ある省庁の事務方トップになりました。
さて、この言葉の意味することは、次のとおりです。
①不景気となり、民間の給与が下がる
②それに伴い公務員の給与が下がる
③全庁的に節約・倹約のムードが高まる
④公務員の飲み会も減る(半ば公的行事である、忘年会なども中止となる)
⑤地域の飲食店の売り上げが減り、店を閉める
⑥飲食店に関係する商店にも影響が出て、閉店が連鎖する
…ということです。これは、確かにそのとおりだと思います。実際に、私もバブル後に、こうした様子を目の当たりにしたことがあります。具体的には、次のような流れです。
①不景気となり、自治体の財政状況が厳しくなる
②食糧費などがなくなる
③これまで会議などで出していた弁当などがなくなる
④弁当を提供していた店舗が潰れる
役所の近くにあった飲食店が1軒、また1軒となくなっていくのは、とても悲しい気持ちになりました。もちろん、弁当だけが原因ではありません。職員が昼食や夕食も利用しなくなったことも、大きく影響していました。
先のキャリア官僚曰く、「だから、公務員の給料を下げてはいかん!」と強く訴えていました。もちろん、それが難しいことは百も承知の上だったと思いますが…。しかし、公務員もしくは自治体が地域経済に与える影響は、やはり小さくないということは、この例でもよくわかると思います。
「給与が下がっても、公務員は地域経済のために、お金を使うべきだ」と言う意見もあるかもしれませんが、それはやはり難しい面があるかと…。
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